心に残った本

児童文学って何だよ

私が小学生の時に読んだ本2冊

私は幼稚園の頃から読書少年で、それが講じて東大文学部に進学し、 教授陣を感動(意味深)させる卒論を書いて卒業したのは何度も書いてきた通りです。

今回は、そんな私が小学校4〜5年の頃に図書館で読んで、 今でも強く心に残っている2冊(両方とも児童文学作品)を紹介してまいります。

ただ、2作とも大まかな内容および挿絵は覚えているのですが、 題名についてはうろ覚えで、もう片方に至ってはタイトルすら覚えていません。

なので、「ンマー!うちの坊ちゃんにも読ませて東大に行かせるザマス!」 などと下衆なことを考える教育ママがこの記事読んでも徒労に終わるし、

そもそもこんな紹介記事を書く理由は、 内容についてネットで検索しても全然出てこないので、 タイトルや作者をご存知の方がいたら教えてくださいお願いします、 という切実な思いからであります。

ぼくの手(うろ覚え)

まずこれ。確かこんなタイトルだったと思う。 『ぼくの右手』だとブルーハーツになっちゃうし。

テーマは「両親の離婚」「万引き」「悪友との別れ」という、 児童向けにしてはやけに重い内容。

確か主人公の1人称視点で話は進み、朧気ながら覚えている内容は以下の通り、

  • 主人公は小学生で、そこそこの優等生。名前忘れた。
  • ある日、両親が離婚する予定であることを告げられる。
  • ショックを受けた主人公は、駄菓子屋でガムとか万引きするようになる。
  • 今までの友人関係を避け、クラスの鼻つまみ者A(名前忘れた)と付き合うようになる。 Aも万引きとかする悪童で、Aの家は片親だった。
  • 主人公がAと付き合うようになって、以前の友人達から(いじめ程ではないが)嫌がらせを受ける。 あと主人公の自転車が壊れる。
  • Aが家庭の都合で今度の春休みに転校することになる。
  • ついに両親が離婚する。主人公の姓が母方のものになる。
  • ある日(確か春休み)の昼食中、母親から万引きについて詰問され、主人公は家を飛び出す。 自分の自転車が無くなっていることに気付く。
  • 自転車を探し回る最中、 よくAと会っていた公園に行くと、そこには修理され磨き上げられた自転車とAの姿があった。

以上が私が記憶している内容で、 心理描写とかが良かった覚えがあります。

一番心に残っているシーンは、

Aとの交友を母親になじられ、 「あんなロクデナシと付き合うのはやめなさい!」と言われた主人公が 「Aがロクデナシなのは…片親だからだ!」 と叫ぶ箇所で、

当時10歳そこらだった私は、この辺りで何ともいえない気分になり、 「家庭内不和って怖いなー、とづまりすとこ」と子供ながらに思ったのでした。

私的には『大人は判ってくれない』みたいな雰囲気が漂う良作だと思うのですが、 この本を今復刊させたら、色々とイチャモンを付けられそうだとも思うのでした。

学研の何か(題名忘れた)

お次はこれ。題名すら覚えていません。こちらも一人称視点進行。

たしか学研の学習か何か関係の児童文学作品集で、 その一番最後に載っていたものだと記憶しております。

ちなみに他作品についてですが、一番最初に載っていたのがアメリカ帰りがいじめに遭う アメリカの教育万歳という駄作で、その他については体調を崩すほど面白くなかったためか、 全く覚えておりません。

ともかく、一番最後の作品だけが群を抜いて素晴らしく、 私が覚えている内容は以下の通り

  • 主人公は平凡な小学生女子。名前忘れた(以下「B子」とする)。
  • ある日、B子は登校途中に通学路を抜けて街へ行く。
  • 学校をサボった理由は、数日前に担任から顔をからかわれたのもあるが、確か「何となく」が正直なところ。
  • 街を歩いているとB子の父親に出会う。怒られるかと思ったら父は何も言わない。
  • 百貨店のレストランで食事をしたり公園に行ったりと、父と娘で平日の街をブラブラする。
  • 次の日も二人で平日の街をブラブラする。
  • 父がゲーセンで不良に刺されて病院に担ぎ込まれる。命に別状は無し。
  • 母から「パパはとても疲れていて、しばらくお休みが必要なの」と聞かされる。
  • 数日後、B子がお見舞に行く。お見舞の品はなぜか笑い袋。
  • 父と娘の会話(内容忘れた)。
  • どちらかが笑い袋のスイッチを押す。笑い袋の声につられて二人とも笑いだす。
  • 病室に笑い声がこだまする。

以上が私の記憶で、心理や情景描写もさることながら秀逸なのは挿絵で、 B子が絶妙なブスさ加減でそこそこ写実的に描かれており、 それが物語に妙な生々しさを与えているのでした。 (これがアニメ絵とかだったらブチ壊しだった)

あと、精神を病んだ父親の描写が子供心に不気味だった覚えがあり、 不良に刺された経緯も、娘を守るためとかそんな大層なものでなく、 ゲーセンでナイフを出してふざけていた不良達に「お前達はクズだ!」と一方的に突進していき、 驚いた不良達ともみ合っているうちに刺されたという、 当時の私には理解し難いものでありました。

「何だこのオッサン!こんなオッサン本当にいるのかよ!」と 10歳そこらの私は読んで仰天したわけですが、 今となっては、流石に突撃こそしないけど、 平日の昼間にスーツ姿で街をブラブラしたり レストランでビールを飲む父親の心情が痛いほど理解できてしまうのが、 何とも悲しいところです。

この話を今のサラリーマン諸君に読ませたら発狂する人続出かもしれませんが、 私としてはもう一度読みたいし、 ラストシーンが「希望と回復への笑い」なのか「破滅への笑い」なのかハッキリさせたいので、 是非とも復刊していただきたいと考えております。 (いやまさか、破滅へ向かうラストの児童文学なんて嫌すぎるので、十中八九希望への笑いなのだろうけど。 ラストの味のある挿絵もそんな雰囲気だった。というか本当に小学生向けの話なのこれ)

時代を先取りしすぎ

というわけで、小学生の頃に読んだ2作品を紹介してみました。

本当は明智小五郎シリーズとか星の王子様とかああ無情とかの方が好きなのですが、 タイトルすらまともに覚えていない特に有名でもないこの2作品が 今でも頭の中にこびりついているというのは、いくらか思い出補正が入っているにせよ、 それだけ私が衝撃を受けたということなのでしょう。

時代を先取りしすぎた作品といえるし、バブル崩壊前の暗部を表現した作品ともいえるし、 単に日本が平和になった証拠ともいえるかもしれません。

ともかくもう一度読みたいので、 どなたかご存知の方いたら教えてください。

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