The Power of Now

4章

解説まとめ『The Power of Now』その9 4章 Mind Strategies for Avoiding the Now

前回の記事

今回は4章で、3章の続きのような感じになっております。

本章のサブタイが「Mind Strategies for Avoiding the Now」という、 いかにもマインドが悪者みたいな感じで、 「悪いマインドは殺してやるー!」などと考えてしまう人も多いでしょうが、

マインドやエゴなんてものは、ただのマインドやエゴに過ぎず、 意識全体におけるほんの一部分なだけであります。

よって、マインドやエゴを悪者と決めつけて倒そうとしても無理だし逆効果なので、 本章6節の何もせずベンチに座っているケースで書かれているように、 大層なものだとみなさずに笑って観察だけしておけば、それで万事OKです。

人類の無意識状態

まず本章の冒頭には、 「仮に時間が幻だと分かったからといって、それで借金は返せないしいずれ年を取って死んでいく。 そんなので『私は時間から解放されて自由だ!』なんて、とてもじゃないが言えない」 という、誰もが思いつくような、3章の続きみたいな質問が書かれております。

これに対しては、

  • 問題は、肉体が滅んだり借金が返せないことではない。 それら「単なる出来事」「ニュートラルであるがままの出来事」を、 「今」を失うことにより、個人的な問題や苦しみと受け止めるカン違いこそが、問題である。
  • 何度も何度も「今にいない」ことに気付くと、無意識状態から段々と「今に在る」ようになっていく。
  • 大抵の人間は「今に在る」なんて経験したことなく、 普通の無意識レベル、重度の無意識レベルなど色んな無意識レベルの中をさまよっている。

というようなアンサーが書かれており、要するに、

二元的に「これは良い!万歳!ずっとここにいて!」「これは嫌だ!酷い!あっちへ行け!」と決めつける、 この質問においては「借金返せない、老いさらばえて死ぬこと=悪」だと決めつけている、ということは、

もうこんな質問が出てきた時点で、「思考の檻に囚われている」 「思考の奴隷になっている」「エゴの状態」だということです。

そして、自分自身が陥っている「エゴ状態」にすら気付いていない本章の質問者みたいなのが、 他ならぬ「無意識状態」という、人類の殆どが陥っている状態で、

死ぬまで無意識状態(程度の差があるのは本章にある通り)を彷徨い、 自分で苦しみを生み出して散々苦しみ、周囲にも苦しみやネガティブを散々振り撒き、

金、他人からの評価、所有物、人間関係、酒、旅行なんかでそのネガティブを埋めようとするけれど、 どれも一時しのぎにしかならずに段々と強迫性を帯びてきてますますドン詰まりになってしまい、 やはりそのことにも気付かずに一生を終える、ということであります。

上の方で「誰もが思いつくような質問」と書いたのは、 まさに人類の殆どが無意識の状態だからで、例外は一切ありません。

苦しみ、ネガティブ性からの解放

こんなことを書いていると

「じゃあ最初の質問のような場合、どうすれば良いんだ」というエゴの声がしますが、

それについては6節に書かれている通り、 「1.状況から身を引く、2.状況を変える、3.状況を受け入れる、お手上げ状態になる」 の3つから選べば良いわけであります。

「何だよ!そんなの当り前の話じゃないか!」と思う人が殆どでしょうが、 上記の選択肢には「但し書き」があり、 どれを選ぶにしても「ネガティブ性の無い、苦しみの無い状態」でやらなければ全くの無意味で、 逆にさらなるネガティブや苦しみが生まれるということであります。

※じゃあポジポジでキラキラ☆ハッピーならOKなのかというと、そうでもない。 ポジポジもネガティブ同様、思考による決めつけの「もう片方」に過ぎないから。 本来の自然な平安とは「ポジティブ、ネガティブ」という思考による二元的決めつけを超えた 「統一、全体」「常に変わらない何か」にあるというのは、9章で書かれている通り。

なので、まずは苦しみやネガティブ性を何とかすることが大事なのですが、 その方法については、本章や本書どころか、様々な本に色々と書かれており、 とても当サイトでは全て紹介しきれないので、 ここでは本章にある一例だけ書いておきます。

そもそも苦しみやネガティブが生まれるのは、本章5節にあるように、

あるがまま、ニュートラルな「今この瞬間」を 「悪い、嫌だ」だと二元的に決めつけて全体から分離させているから

であり、

「何でもオールOK」の境地ならばネガティブや苦しみなんて生まれないし、 そのような境地なのにネガティブになるならば、 心の奥底で「ちっともOKじゃない」と思っている証拠なのであります。

なので、こういうネガティブ性に対して「とるべき行動」というのは一切なく、

  • まずは、自分の内面を観察し、自分が苦しんでいること、ネガティブであることに気付く。
  • この苦しみやネガティブは、思考の奴隷となった自分が 「今」「そうであるもの」「あるがまま」に対して決めつけをおこない、 「全体」から分離させているのが原因。 つまり自分自身(のエゴ)で生み出していることに気付く。
  • 決めつけによりネガティブや苦しみを生み出す前に、 「決めつけない」「あるがままにしておく」「今を味方にする」 「もうネガティブを望まない」という選択肢があることに気付く。

こんな感じで、「思考の奴隷になっていること」「決めつけ」「今への抵抗」等に対して気付きを重ねていけば、 本当にある日突然「自分には選択肢があるんだ」と気付いてしまうのです。

ただし、「いつそんな風に気付けるのか」「考えても意味が分からない」 「気付きで何としても苦しみをなくそう」 「そういうことやって3つの選択肢を選べば状況が”好転”するのか」 なんていうエゴの声が聞こえているうちは何をやっても無駄なような気がするし、

やっぱり最初は「あっ!自分は思考に囚われているから、こんなに苦しんでいるんだ!」 という、気付きから始めるしかないと思います。

※他に効果的だったのが4節にある自分への問いかけ。 「今この瞬間、私の心は安らかだろうか?」「今この瞬間、私の内面で、何が起きている?」 「思考パターンの奴隷になっていないか?」 「こんなに苦しんでいるのは、一体誰でしょうね?」 「この問題を問題として扱わなくなったら、一体どうなる?」 「そもそも、たった今、問題は存在するのだろうか?」など、即答はせずに自分に問いかけてみる。

最後に、当記事の冒頭にも書きましたが、 思考も感情も(果てはエゴやペインボディも) それらは単にそれら自体なだけなので滅ぼす必要などなく、

ましてや「正直感情が無くて全てが滑稽に思える」などという、 中学生みたいなことを無理して言わなくて良いのです。

この世に「形」として誕生してきた以上、 思考や感情といったもの(これらも「形」)は存在するので、 泣きたいときは泣き笑いたいときは笑えば良いのだけれど、 それらに囚われて何も必要以上に苦しむことはない、 囚われたらすぐに気付こう、というだけの話です。

以上、何か今回も色々と端折って基本的なことを書いたけど、 基本は大事だからね。仕方ないね。

4章の残りについては、 また再走するときにでも書くことにして、次回は5章。

次回に続く>>

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