前回の記事:第10章七節から八節
前回は、「3モードというカテゴライズはどうであれ、 目覚めた行動とは道元上人が仰った『本証妙修』と同義である」 ということを書きました(書いてないけど)。
今回は残りの2モード「楽しむ」と「情熱」について書いてまいります。
この解説も残すところ、当記事を入れてあと2回であります。
まずは2つ目の「楽しむ」について。
たった今に対して抵抗せずお手上げ状態なのが「受け入れる」であり、 そこから安らぎが生まれるのに対し、
「楽しむ」とは「たった今の行動そのもの」に流れる生命の躍動、 意識自体を意識することで生まれるものです。
なので、この「楽しむ」は「遊園地を回るのは楽しいけど営業回りは楽しくない」 といったレベルのものではありません。
何が楽しくて何が楽しくないかなどというのは、 「外部、二義的な内容」であるというのは9章の通り。
そして、その外部に囚われて一義的な目標である 「たった今、自分がする行動に意識的になること」が実感できない人間には 本当の楽しみなんてやってこないし、 相変わらず行動の動機が「欲望」と「恐怖」であり、 死ぬまで欲求不満が続くわけです。
では、その「楽しむ」を実感するためはにどうすればいいのかというと、
- 毎日のルーティンワークリストを作る。嫌でたまらないこと(これは止める)以外の、洗濯や皿洗い、 通勤や資料のまとめ等、つまらない、退屈、苛立たしい、ストレス多い等の日常作業をピックアップする。
- リストの行動をする際、それを気付きの実践に利用する。 たった今していることに全身全霊を注ぎ、行動の奥に自分の中の躍動的な生命を感じ取る。
という具体例が書かれているので、 やってみれば良いです。
「たった今の行動に意識を当てる」ことをやっていると、 目覚めた意識がエゴに取って代わって人生の主役となり、 意識的な行動の結果は凄いことになるのですが、
ここで、頭であれこれ考えたり「オレは凄いんだ!」とかやると、 たちまちエゴの虜になります。
凄いのはエゴや思考などではなく、身体を通して発現した意識こそが凄いので、 その辺カン違いしないように。
ちなみに当サイトの原稿は、楽しみながら書いております。
3つ目は「情熱」。
「自分の行動を楽しみ、それが目指す目標やビジョンと上手く組み合わされば情熱が生まれる」 とある通り、 「楽しむ」に「外部の目的」が合わさったものが「情熱」で、 「外部の目的」がある日突然分かるというのは、9章に書かれている通り。
私はこの「情熱」モードになったことがない(多分)のでよく分かりませんが、 確実に分かるのは、
目標が「偉くなりたい、金が欲しい、チヤホヤされたい…」というものでは「情熱」とは程遠く、 関心が「いつか」の未来で「たった今」に向いていない、ただのエゴの強化であり この世に地獄を生み出すのがオチだ、ということです。
なので、自分が「情熱」モードかどうかよりも、 「情熱」みたいなのを自称している無意識なエゴ人間— ○○教祖とか△△マスターとか□□活動家とか××主義者等およびその集団を見極め、
連中が作り出す地獄に巻き込まれないようにすることの方が、 この世界で生きていく上では重要であろう、 「受け入れる」「楽しむ」だけで充分生きていけるし、というのが私の個人的感想です。 (わざわざ巻き込まれて苦しみたいなら話は別だが)
ともかく、情熱とは
- 楽しむ+外の目的。
- ただし関心は「たった今」。
- 行動の動機がエゴの欲望ではないので対立が無いし、排他的でもない。
- 内なる源と一体であると気付いているので、 他者を利用したりコントロールしたり排除したり搾取したりしない。
- 逆境や他人の非協力などの形にぶつかっても、決して攻撃せずに迂回する、 もしくは敵を味方へと変える。
- 情熱は自分の行き先を知っているが、同時に「たった今」、全ての源と深く一体化している。 情熱には何も欠けていないので、何も「欲しがらない」。形の中で自らを失うことはない。
- 情熱のダイナミックな目標=全ての命のための目標+既にマインドレベルで実現している目標。
- 自分の活動が自分自身だけでなく、無数の他者の人生を豊かにし深めていることを感じる。 あらゆる生命の源から発するエネルギーが自分を通して流れ、全ての人々のために役立つことを感じる。
- 目標がマインドと感覚のレベルで、既に現実になっている必要がある。 情熱とはメンタルな青写真を物理的次元に転写する力だから。 既に持っているものを発現することができるだけである。
- マインドの創造的な活用方法と、どうすれば意識的に形を現すことができるのかについて 「祈り求めるものは全て既に実現したと信じなさい。そうすればその通りになる」Mark11:24
ということであり、
自分が情熱に沿った行動をしているつもりでも、 これらから外れている場合は自分が道を外れていることに気付き、 情熱を自称しているエゴ人間とは距離を起きましょう、ということです。
以上、今回はここまで。
次回が最終回となります。
第10章最終回に続く。
生きる上で大変ためになる記事一例
引き寄せに関する大変素晴らしい記事一例
...