解説『まんが哲学入門』

ある曇った休日のことです。

天気が悪い休みの日は、思いつきで高速に乗って、 遠くの土地のショッピングモールでプラプラ過ごすのが 最近のトレンドになっているのですが、 そんなショッピングモールの本屋に立ち寄った時のこと。

新書のコーナーで『まんが哲学入門』という本が目に留まりました。

哲学には東大生の時から酷い目にあっていたので、

「ああん?どうせ脳ミソを肥大化させる内容しか書いてないんだろう」 「哲学なんていつもそうだ!言葉遊びばかりで実生活で役に立った例がない」

と、普段ならスルーするところなのですが、 なぜか手にとって中身をざっと眺めてみると、 予想以上に面白く、その場で固まってしまいました。

まんが哲学入門の本
おおよそ内容とは不釣り合いな外見

内容は「時間」「存在」「私」「生命」の4つについてで、 東大文学部卒業して大阪の方で教授をやっている著者の森岡正博氏が、 直々に絵(まんが)を描いて持論を展開されています。

某「哲学入門」本みたいに 「プラトンが○○と言った」「ニーチェが×△と言った」という説明書みたいな内容ではなく、 ましてや長文がダラダラ書かれていることもなく、 著者が自分の言葉で分かり易く書かれていたことが、 私としては凄い高ポイントでした。

※というか、プラトンが云々ニーチェが云々といった本読んで何が楽しいんだよ。 飲み屋で姉ちゃん相手に知ったかぶりすることくらいしか役に立たない。

「いま」や「存在」といった分かりにくい概念を 絵で説明しているところも高ポイントです。

言葉だとどうしてもダラダラと意味不明な文章になってしまいがち なのに対し、絵だとスカッと理解できるので、理解度もグンと深まります。 (本書で「いま」は「土俵」というイメージで説明されていますが、私のイメージでは立方体でした。 まぁそのへんのイメージの差は個々あると思います)

エックハルトトールの『ニューアース』とか読んで理解できない人は、 この『まんが 哲学入門』を読んでから改めて読み直してみると、 エックハルトトールのベースも哲学なので共通する部分が多々あり、理解が捗ること間違いなしです。

この本は、このサイトで初めてといっていいほどのおススメ度なので、 興味ある方は是非読んでください。

追記

ただし、頭で「へー」「ほー」「ふーん」と分かったつもりになっても何ら変化は起こらず、 重要なのは、日々の生活の中で

「ああ、”今”というのはこういうことなんだな」 「”私が在る”というのはこういうことなんだな」 「これが自我でこれが他我なんだな」

などということを、実感、体感まで落とし込むことで、 こうすることで初めて、自分なりの哲学を構築することができ、 この本の輝きが増すと私は思います。

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