小学生の時に読んだ本

私は幼稚園の頃から読書少年で、それが講じて東大文学部に進学し、 教授陣を感動(意味深)させる卒論を書いて卒業したのは何度も書いてきた通りです。

今回は、そんな私が小学校4〜5年の頃に図書館で読んで、 今でも強く心に残っている2冊(両方とも児童文学作品)を紹介してまいります。

ただ、2作とも大まかな内容および挿絵は覚えているのですが、 題名についてはうろ覚えで、もう片方に至ってはタイトルすら覚えていません。

なので、「ンマー!うちの坊ちゃんにも読ませて東大に行かせるザマス!」 などと下衆なことを考える教育ママがこの記事読んでも徒労に終わるし、

そもそもこんな紹介記事を書く理由は、 内容についてネットで検索しても全然出てこないので、 タイトルや作者をご存知の方がいたら教えてくださいお願いします、 という切実な思いからであります。

ぼくの手(うろ覚え)

まずこれ。確かこんなタイトルだったと思う。 『ぼくの右手』だとブルーハーツになっちゃうし。

テーマは「両親の離婚」「万引き」「悪友との別れ」という、 児童向けにしてはやけに重い内容。

確か主人公の1人称視点で話は進み、朧気ながら覚えている内容は以下の通り、

以上が私が記憶している内容で、 心理描写とかが良かった覚えがあります。

一番心に残っているシーンは、

Aとの交友を母親になじられ、 「あんなロクデナシと付き合うのはやめなさい!」と言われた主人公が 「Aがロクデナシなのは…片親だからだ!」 と叫ぶ箇所で、

当時10歳そこらだった私は、この辺りで何ともいえない気分になり、 「家庭内不和って怖いなー、とづまりすとこ」と子供ながらに思ったのでした。

私的には『大人は判ってくれない』みたいな雰囲気が漂う良作だと思うのですが、 この本を今復刊させたら、色々とイチャモンを付けられそうだとも思うのでした。

学研の何か(題名忘れた)

お次はこれ。題名すら覚えていません。こちらも一人称視点進行。

たしか学研の学習か何か関係の児童文学作品集で、 その一番最後に載っていたものだと記憶しております。

ちなみに他作品についてですが、一番最初に載っていたのがアメリカ帰りがいじめに遭う アメリカの教育万歳という駄作で、その他については体調を崩すほど面白くなかったためか、 全く覚えておりません。

ともかく、一番最後の作品だけが群を抜いて素晴らしく、 私が覚えている内容は以下の通り

以上が私の記憶で、心理や情景描写もさることながら秀逸なのは挿絵で、 B子が絶妙なブスさ加減でそこそこ写実的に描かれており、 それが物語に妙な生々しさを与えているのでした。 (これがアニメ絵とかだったらブチ壊しだった)

あと、精神を病んだ父親の描写が子供心に不気味だった覚えがあり、 不良に刺された経緯も、娘を守るためとかそんな大層なものでなく、 ゲーセンでナイフを出してふざけていた不良達に「お前達はクズだ!」と一方的に突進していき、 驚いた不良達ともみ合っているうちに刺されたという、 当時の私には理解し難いものでありました。

「何だこのオッサン!こんなオッサン本当にいるのかよ!」と 10歳そこらの私は読んで仰天したわけですが、 今となっては、流石に突撃こそしないけど、 平日の昼間にスーツ姿で街をブラブラしたり レストランでビールを飲む父親の心情が痛いほど理解できてしまうのが、 何とも悲しいところです。

この話を今のサラリーマン諸君に読ませたら発狂する人続出かもしれませんが、 私としてはもう一度読みたいし、 ラストシーンが「希望と回復への笑い」なのか「破滅への笑い」なのかハッキリさせたいので、 是非とも復刊していただきたいと考えております。 (いやまさか、破滅へ向かうラストの児童文学なんて嫌すぎるので、十中八九希望への笑いなのだろうけど。 ラストの味のある挿絵もそんな雰囲気だった。というか本当に小学生向けの話なのこれ)

時代を先取りしすぎ

というわけで、小学生の頃に読んだ2作品を紹介してみました。

本当は明智小五郎シリーズとか星の王子様とかああ無情とかの方が好きなのですが、 タイトルすらまともに覚えていない特に有名でもないこの2作品が 今でも頭の中にこびりついているというのは、いくらか思い出補正が入っているにせよ、 それだけ私が衝撃を受けたということなのでしょう。

時代を先取りしすぎた作品といえるし、バブル崩壊前の暗部を表現した作品ともいえるし、 単に日本が平和になった証拠ともいえるかもしれません。

ともかくもう一度読みたいので、 どなたかご存知の方いたら教えてください。

中学編に続く>>

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