株をはじめた当初、私は5000株を買うとするなら、 「ここぞ!」と思った価格で、5000株いっぺんに買っていました。
その結果、ソニー株で大損をしてしまうという大失敗を経験しました。
言うなれば、株をはじめた当初の私は、 「一度に株を購入して、あとは運任せ」 という、典型的な「当て屋」だったわけです。
当て屋の取引で大損した私は、立花氏の本を読んで、分割売買をすることにしました。
分割売買とは、例えば3000株買うとしたら、 まずは試しの1000株を買い、 値が下がれば買い増しの1000株を買い、 さらに値が下がればまた1000株を買うというやり方です。
いっぺんに買うか、分けて買うか、 それだけの些細な違いのように感じるかもしれませんが、 分割売買には、様々なメリットがあります。
例えば、350円の株が、3日後に330円になったとします。 もし、350円の時点で3000株購入していたら、 330円になった時点で、6万円の損です。
しかし、350円で1000株、330円で1000株と 分割売買をしていた場合は、平均値が340円となり 2万円の損になります。
この時点でまだ2000株なので、もし320円まで下がった時に 残りの1000株を買ったとしたら、平均は333円となります。
350円で3000株買った場合と、 分割売買で3000株買った場合の差は、 51000円も開いてしまうのです。
たとえ最初の350円を買って、 「高値をつかまされた!失敗だ〜!」と思っても、 残り2回買い下がることで平均値が下がり、最初の失敗は帳消しになるのです。 分割売買をすることで、1度や2度のヘマは許されるのです。
あまり下がっても嫌ですが。
「当て屋」にとっての値下がりは最悪で、食事も喉を通らない事態でしょう。 「神様!どうか株価を上げてください!」と祈る日々です。 (信用取引で2階建しているなら特に)
これに対し、分割売買をする人にとって値下がりとは、 下がれば平均値を下げることができるので、 「買い増しのチャンスが来た」という認識なのです。
上がれば嬉しいけど、下がっても嬉しい これは分割売買ならではの感覚でしょう。 分割売買することで、自分が納得のいく価格まで気長に待つことができるのです。
理由1と2から分かるように、分割売買をすると、 上がれば売るチャンス、下がれば買い増しのチャンス という風に、上がっても下がってもチャンスが来ることになります。
実際にやった人にしか分からないでしょうが、 この状態は心理的に「非常に楽」なのです。
株価がどうなっているか胃が痛くなり、気が気でなく、 一日中パソコンに張り付き、 恐る恐る株価をチェックするなどということとも無縁になります。
では実際の分割売買のやり方を書いていきます。
ここでは、買いから入るパターンで説明します。 ちなみに、私の買いパターンは、 全て逆張り(値段が下がったら買う)です。
「株価が下がってきたな」と感じたら、まずは試し玉を入れます。 試し玉は、銘柄の最低単位、1000株もしくは100株にしましょう。
試し玉を入れた後、さらに値が下がったら、 それに合わせて買い増し、買い下がっていきます。
買い増しのやり方なのですが、 1−1−1、2−2−2という等分割と、 1−2−3、1−3−5という不等分割があります。
さらに、 1−2−3−4という4等分割、 1−1−1−3−5といった5等分割もあります。
この辺は、自分の懐具合や感性と相談して、 自分なりのやり方を構築してください。
「試し玉を入れた後、株価が下がらずに上がったらどうすんの?」 と思われるかもしれませんが、そういう場合は買いません。
買わないのも1つの技術であることを、肝に銘じておいてください。
売る場合は、一括で売っても、分けて売っても、 損をしていなければ、どちらでも良いと思います。 値が下がりすぎて「ヤバいな…」と感じたら 少しずつ売って、総玉を減らしていきましょう。
2021追記:他のことは守らなくてもいいけど、 「決めた限度額内でやる」と「分割売買」だけは守った方が良いですぞ。 10年経っても私が生き残っているのはその2つを守っているから。
ニユースや情報なんていらないに続く。
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