第4章七節から八節:解説まとめ『ニューアース』完全版

前回の記事:第4章三節から六節

前回は三節から六節までをざっと流しました。

今回は「役割としての幸せ」「親という役割」という、 引き寄せ系や毒親等の該当者には耳の痛い話。

かくいう私も、本書に出会った2012年当時は引き寄せ信者だったので、 「何でこんなこと書くんだ!不幸が引き寄せられるじゃないか!」 「こんな本を読んでいると気分が悪くなる!悪いことが起きる!」 などとバカなことを思っていたものですが、

何年も経って振り返ってみると、 本書の方が断然正しかったというオチであります。

4章七節 役割としての幸せと真の幸せ Happiness as a Role Vs True Happiness

まずは「役割としての幸せ」についてで、これは何かというと、 「幸せでもないのに幸せなフリをする」こと、 もしくは「自分が幸せだと自身に無理矢理納得させる」ことで、 引き寄せ信者だけでなく「普通の」人が普段からやっていることです。

例:本当は楽しくもクソもない、 ただ同調圧力に流されているだけの会社や学校や部活を 「楽しい」などと言ったりすること。

しかし悲しいかな、そんなフリや納得をしようとしても 不幸は相変わらず内にあるし、それどころかその不幸を抑えつけることで、 鬱やノイローゼ、過剰反応になるというのは当節にある通り。

なので、

といったように、まずは自分の内に不幸があることを誤魔化さずにきちんと認め、 そして、 ニュートラルな状況に対し「私の不幸な物語」を作り上げている思考を観察しようというわけです。

そうやって自分の思考を観察していると、 常に中立な状況に対して思考がいかに「不幸の物語」をデッチ上げているかが分かってきます。

そして、そのデッチ上げに気付けば、わざわざ何処かに幸福を探そうとせずとも (探しても絶対に見つからないが)、 不幸からの解放が「今すぐに」実現できるというわけであります。

ただし、そのデッチ上げの思考を「これはいけない」と断罪すると、 たちまち苦しみが生まれるのは何度も書いている通り。

余談

これは私の個人的意見だが、本当に引き寄せ的な「フリ」がしたければ、 たとえ他人から罵られても感情が動かない程の「フリ」をしなければならない。

例えば、本当に美人のフリをするなら 「ブスの分際で気持ち悪い!」 などと言われても心の底から平気でいなければならないし、

本当に金持ちのフリをするなら「この卑しい貧乏人め!」 「貧乏人は性根が卑しいだけでなく知的レベルも低いねえ、『貧すれば鈍す』だねえ」などと罵られても 心の底から平気でなければいけない。

本当の「美人」や「金持ち」はそんなこと言われても腹を立てるどころか 「何言ってんのこの人?」となるからで、 丁度私が「や〜い低学歴」と言われても 「俺が低学歴って…何かピンとこないなあ」と思ってしまうのと同じ。

所謂引き寄せの理論からいっても、 そのレベルの「フリ」になって初めて世界が変わり出すのだと思うし、 「本気で」人生を変えたいならば、 この程度のフリをするのは造作もないことだと思うのだが、 実際のところそうそう上手くはいかない。

なので、やれ美人だブスだ金持ちだ貧乏だ高学歴だ低学歴だなどといった、 エゴによる定義付けを超えて初めて、 「祈り求めるものは全て既に実現したと信じなさい…」の言葉を実践できるわけである。

4章八節 親であること:役割か機能か? Parenthood: Role or Function?

お次は第八節で、本来「子供を成長させる」という機能を果たすだけの親が、 「(自分の頭の中で考えた)親」という形の中で自分を失い、 一生を通じて「親」という役割を演じる話。

もっと簡単に言えば、「普通の」親というのは

「親は子供よりも偉い」「子供は親の言うことを聞いて当たり前だ」 「子供に何が必要なのかは、親である私が一番良く知っている」 「親である私の欲求を満たせば愛してやるが、満たさないなら折檻して罪悪感を植え付けてやる」

このような思い込みを無意識に抱いて日々子供と接しており、 子供が成人し、独り立ちした後もこの思い込みが続くというわけです。 (心当たりある人多いんじゃないの。まぁこれが「普通の」家庭だから)

この「普通の」家庭に対する処方箋はやはり「気付き」であり、 親自身が、どれだけ自分が気違い沙汰を演じているか気付くだけなのです。

ただし、親が気付く必要があるからといって、 子供側の人間が「俺の親は毒親だ!」「親が自分の気違い沙汰に気付かにゃならん!!」 などと思い、親を非難しても何も変わらないどころか逆効果だというのは記述の通り。

ではどうするかというと、当節にある通り

以上のことをやっていけば、いちいち浮かんでくる思考を重要視しなくなり、 「今に在る」ことで過去を繰り返すことが少なくなるので、 結果親(のエゴ)にも過剰に反応しなくなるのですが、

こんな説明ばかりしてもあまり意味がなく、 当節の内容を実践していくしかないと思います。親と同居されている人は特に。

あと、これは別に親との関係に限ったことではないですが、 「親とエゴを区別するだなんて、意味が分からない!」 「俺にエゴなんて無い!!俺は悪くない!全部俺を虐待した親が悪い!!!」 などと思ったり口に出したりするのは、紛れもないエゴ、思考に囚われている証拠なので、 それに気付くまで延々と苦しみが続きます。

以上、今回はここまで。

第4章九節から十一節に続く。

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