私は小学校の時から国語、特に現代文が得意で、 現代文でこれといった苦労もしてきませんでした。 そいう言う訳で、ニートから東京大学に合格し、 東大文学部を卒業しました。
私が国語が得意だったのは、幼稚園の頃から独りで 本を読んでいたからだと、最近まで考えていたのですが、 それ以外に、まだ理由があることに最近気づきました。
今回はそんなお話です。
昔から私は、本や新聞などの文章を読む時、 「結局、この文章は何が言いたいのさ」 と考えながら読んでいました。 自分よりレベルの高い文章を読む時は、 特にそうしてきた覚えがあります。
この「結局、何が言いたいのさ」という思考は、 国語の力を向上させる上で非常に役に立ったと 今では考えています。
なぜなら「結局、何が言いたいのさ」と考えることは、 読んでいる文章を頭の中で要約し、 自分の言葉に置き換えることになるからです。 他人の思考を表現した結果である文章を要約し、 頭の中で自分の言葉に置き換えるという能力は、 国語の力を伸ばす上で非常に重要だと思うのです。
「国語が苦手だ」「文章を読むのが苦手だ」 という人がいるならば、 そういう人は、文章を頭の中で要約し、 自分の言葉で組み立て直す練習が不十分だから ではないでしょうか。
そういう人は、文章を読む際に 「結局、何が言いたいのさ」と考える習慣を付ければ、 国語力は自ずと向上していきます。
「そんなこと言われても、どうすりゃいいの」 という人がいるかもしれません。 以下、習慣付けをするための練習方法を 示していきます。
練習する題材は何でも良いのですが、 「桃太郎」や「浦島太郎」みたいな物語を要約しても あんまり意味が無いように思えます。
私が考える最適な練習材料は、新聞の社説や 天声人語などの1面に載っている論評だと思います。 それを読んで、「結局、何が言いたいのさ」と考え、 自分なりの要約を紙に書き出してみればよいのです。
例えば、「社説」で検索したら一番上に出てきた 朝日新聞3月5日付の社説「夏の電力需給 — 第三者機関で検証せよ」 を、「結局何が言いたいのさ」と考えながら読み、 「電力会社は不透明な電力需給の見積もりを是正せよ。 政府は電力需給の情報公開を電力会社に対し徹底させよ」 と、自分なりの要約を書いてみるのです。
受験生が練習する時は、文中のキーワードを使用して 要約すると試験の練習になりますし、 社会人の方ならキーワードなんて気にせず、 自分なりの言葉を使用して、自由に要約してみれば 良いでしょう。
最初は箇条書きになったり、 1行か2行くらいの短文になるでしょうが、 それで良いのです。 この「社説を要約する」という行為を1ヶ月くらい続けていると、 「文章を読む自分なりの感覚」が養われていきます。 そして、どんな文章を読む時も、 「結局、何が言いたいのさ」と考えながら 読む習慣が身に付きます。
さらに、上記の例だと 「電力会社の算出した需給見積なんて、デタラメだろ」 というような、筆者が暗に言いたいことも見えてきます。
また、文章でなくても日常の会話でも 要約の練習はできます。
例えば、校長の長い話しや部長の長いお説教などを 「結局、何が言いたいのさ」 と考えながら聞くのです。
しかし、向こうが話し終えた後に 「結局、何が言いたいんですかぁ?」 などと聞くと、喧嘩を売っているように聞こえるので、 自分の要約が正しいのか確認したい場合は 「つまり○×ということですね?」 と言って確認しましょう。
とにかく、文章でも会話でも良いので 「結局、何が言いたいのさ」 ということを考えるようにしていけば、 貴方の国語の力は向上していきます。
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