今回の読書感想文は『元禄畳奉行の日記』について。
以前『グレイテストシークレット』なる本を読んだとき、一緒に読んだ本であります。
何か古臭そうな本ですが、それもそのはず、昭和61年に出版された本であります。
一体誰が書いた本なんだといえば、あの横山光輝御大であり、要は漫画であります。
ではどんな漫画なのかというと、元禄時代に畳奉行まで出世した、尾張の朝日文左衛門という侍(実在していた)が、 二十歳の頃から死ぬまで事細かに付けた日記『鸚鵡籠中記』が元になっており、江戸時代の文化がどんなだったか分かる内容となっております。
一読した感想は「日本人は昔から変わっていない」ということ。
情報伝達の手段が変化しただけで、江戸時代の人間の質なんて現代日本と同じであることが分かり、 カッコつけず正直に日記を書いてくれた文左衛門に感謝であります。
100年前の戦国時代の人間がこの有様を見たら「何やこれ一体…」とか思いそう(信長は大笑いしそう)だけど、 それは太平洋戦争と現代と同じ関係かもしれない、とも思いました。
平和が一番!
そんな本書ですが、出版されたのが昭和61年で、 丁度あの名作『三国志』が、秋風五丈原を迎えている頃であります。
孔明や仲達や魏延や姜維が活躍する裏?でこんな作品を描かれていたなんて、 ちっとも知らなかったし、何か感慨無量であります。
こっちの方が題材が面白い分、横山御大も三国志の気分転換に描いていたんじゃないでしょうか。 私の勝手な推測だけど。
というか、横山御大のアッサリ風味な描写だから一般コーナーに置かれているけど、 話の内容がこんなのばっかなので、作者次第では18禁になるんじゃないのこれ。
でも歴史モノといえばやっぱ横山御大が一番なので、他は考えられないでしょう。
以上、短いけど今回はここまで。
これより30年くらい前の徳川家光の時代が舞台になってる『闇の土鬼』も面白いで。 オリジナルの忍者アクションやけど。
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