第3章二節:解説まとめ『ニューアース』完全版

前回の記事:第3章一節

前回は今までのおさらいと、

エゴは「私」の対局に「私以外」を作り出し、 その「私以外」を批判することで相対的に自分を大きく優れたものにすることで 自らを強化する

ということについて書きました。

今回から、エゴが自身を強化する手段を紹介してまいります。

しつこいですが、 本章を読む際にも他人事だと思わず自分自身のこととして読むように。

3章二節 不満と恨み Complaining and Resentment

一発目は「不満と恨み」について。

この「不満」と「恨み」の意味については

となっているのですが、「恨みResentment」については「(意味合いが)ちょっとズレてるかな」 「『長く続く憤り』くらいで良いじゃん」などと思ってしまうのは私だけでしょうか。

それは置いといて、エゴ、 つまりこれを読んでいるあなたが普段「これが私だ!」と思い込んでいる「あなた」は

こんなことを「普通に」やりながら「普通の」日常生活を送っていることでしょう。 (「他人」というのは「自分以外の全て」、もちろん家族も含む)

何でこんな気違い沙汰を無意識のうちにやってしまうのかというと、

不満や恨みを持つことで「敵」を作り上げることができ、 たとえ大した肩書きや所有物が無くとも、 「敵」がいればエゴに存在意義が生まれてエゴが立派に生きていけるから。

あまり言いたくないけど、かつての私がそうだったので身にしみて分かるのですが、 ネットに張り付いて、やれ「政治が悪い」だの「あの有名人が気に食わない」だの「親(義親)が悪い」だの、 延々と愚痴や悪口を垂れ流しているニートや引きこもりや専業主婦(夫)のエゴはまさにこれで、 ほとんど家から出ずとも立派な経歴や高価なモノを持たずとも、 「敵」を作り上げ攻撃することで強固なアイデンティティを確立しているのであります。

そして、不満や恨みでもって「敵」を攻撃していると、 いつの日か「敵」が屈服し自分の思い通りになると考えてしまいがちですが、 ご存知の通り敵が屈服することなどなく、

実のところ、エゴは自分の存在意義が無くなってしまう 「戦いの終わり」「平和状態」などはちっとも望んでおらず、 万が一「敵」が屈服したとしても、 また新しい「敵」を見つけて争いを始めてしまうのです。

よって、不満を垂れ流し続けている限り自分が望む変化など現れず、 栄えるのはエゴばかりなのであります。

また、他人に対してだけでなく、自分が置かれた状況に対しても

「こんなことが起きていいはずがない」 「私はこんなところにいたくない」「こんなことはしたくない」

といった感じで「敵」とみなし、不満や恨みを抱いてエゴを強化するというのは当節にある通りで、 不満を言い続けている限りエゴが喜ぶだけで、変化など起きないというのは他人の場合と同じ。

3章二節 エゴの真の敵

このように、人々は不満や恨みを「敵」にぶつけ、その結果エゴを生かし続けているのですが、 これによって日々苦しんでいるのも事実で、 「こんな苦しみはもうウンザリだ!」と思っている人もいるのではないでしょうか。 (思わないと「限りなき戦い」と「苦しみ」が続くだけ)

そういう人達のために当節にはちょっとした解決策が書かれていて、

たとえば「恨み」の解決策として

「他人の発言や行為は他人の無意識やエゴからのものだと気付こう」 「他人のエゴに反応しない、これが許しである」

などと書いてあるのですが、 そう言われて即「ハイ、ワカリマシタ」と実践できる人、一体どれくらいいるのでしょうか。 (少なくとも私は「ワカリマシタ」以前に意味不明だった)

なので、やはり解決策としてはまず「『自分』が何を考え何をしているのか気付く」 これに尽きます。

粗さがししている「自分」に気付く、悪口やゴシップを言ったり考えたりしている「自分」に気付く、 他人のエゴから発せられた言動を恨んでいる「自分」に気付く、 「俺が正義でお前は悪だ」とやっている「自分」に気付く、 そして、それら不満や恨みを喜んで手放さない「自分」に気付く…

このように「自分」が何をしているのかに気付くことで初めて 「自分」ではない何かの存在を感じることができるし、 「自分」に気付くことで初めて他人のエゴや無意識にも気付くことができるのです。

そしてこの「気付き」こそがエゴの真の敵である「今この瞬間」「人生そのもの」であり、 「自分」の思考や言動の背後には常に「気付き」があることに気付くでしょう。

※賢明な読者の方はお気付きだろうが、 文中のカギ括弧を付きの「自分」は、もちろんエゴのこと。

あと、私も何年か前にやった『もう不満は言わない』21日チャレンジをしてみるのも良いかもしれません。 あの本には当節の一文が引用されていたし。

ちなみに、当チャレンジは「不満を言うのを我慢しよう」では上手くいかず、 やはり気付きと観察がカギになるのだけど、それについては気が向いたら別途書きます。

以上、今回はここまで。

第3章三節から四節に続く。

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