エゴの仕組み 解説ニューアース2013その2 前編

前回の記事:解説ニューアース2013 その1

二章 エゴという間違った自己のメカニズム

ここから数章に渡って、エゴの仕組みとその影響について書かれています。 (エゴの説明についてはP.63を参照)

私が最初に『ニューアース』を読んだ時、 「何でこんなにエゴについてしつこく書かれているんだ」 とウンザリした覚えがありますが、 今思えば、これくらいしつこく書かないと 日常生活の中で「あ、これはエゴだ」と気付けないからなのでしょう。

彼を知り己を知れば百戦殆うからずというわけです。

言葉で表せないものを言葉にするのは難しいと 著者は述べていますが、 本文の字面をただ眺めるだけでなく、文章の奥に在るものを読みとり、 自分のこととして読めば、効果が顕れます。

エゴと「人生の一部分」との同一化の仕組み

まずエゴの特徴の最もたるものとして、 同一化(全体から切り離された一部分との同一化 2015加筆)が挙げられます。

いわゆる「人生」というやつは、 下図のように「本当の自分」というものがあり、その中に モノ、肉体、思考、ペインボディ(後で出てくる)などがあるのですが、

人生全体の図
中の様々なものを失っても、本体は何も損なわない

エゴに囚われている人は、思考、肉体などを 「これこそ本当の自分だ!」と、同一化してしまうのです。

エゴの働き
同一化しているので、対象物を失うと自分をも失ったようになる

何を自分と同一化させるのかは人それぞれなのですが、 自分と何か外部のものを同一化させると 「私の〜」「もっと〜」「どうしても手に入れる」「まだ足りない」 となります。

これが「エゴの構造」であり、 特定の”何か”に対してこのような思いが浮かんだ場合は、 その”何か”こそが、あなたのエゴが同一化しているものなのです。

さらに、モノ(例えば金)が減った、肉体が衰えた等、 「本当の自分」と思い込んでいるものが減少すると 自分自身も減少してしまうような錯覚に陥るのです。

全て幻

例えば、 「私は○田×太郎。45歳。サラリーマン。妻と子供が2人いる。 30年ローンはまだ半分以上残っている。腰痛持ちで辛い」 という人がいたとします。

この人の「本当の自分」とは一体何なのでしょうか。

本当の自分=○田×太郎でしょうか?→No
本当の自分=サラリーマンでしょうか?→No
本当の自分=2人の子の親でしょうか?→No
本当の自分=ローンの債務者でしょうか?→No
本当の自分=腰痛持ちでしょうか?→No
本当の自分=上のように考える思考でしょうか?→No

頭で「これが本当の自分だ」と考えているものは、 全てエゴによる、思い込みなのです。

エゴは名前、性別、職業、家族、経済状況、身体状況などに アイデンティティを見出し、あたかも「真実」であるかのように 自分と対象物とを同一化させてしまいます。

さらに厄介なことに、エゴはそう考えている思考を「本当の自分」だと 考え、「思考=自分」だと思い込ませてしまうのです。

では「本当の自分」とは一体何なのでしょうか。 長くなってきたので、続きは後編で。

解説『ニューアース』その2 後編に続く。

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